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今日の一句:酔拳聖  覚えてくれない IME


by syusyutrain

【レビュー】Elysion~楽園幻想物語組曲~

はい、ということで購入に踏み切ってしまったわけですが
まず簡単に評価だけしたいなと思います。

歌声はとても真っ直ぐで綺麗です。儚く強いなんて、表裏一体の表現ですが
まさに言葉に表すならばそういった感覚です。好きな人は、はまる声ですね。

そこにSoundHorizon特有(?)の物語歌曲という演出が盛り込まると、
語りとSEの表現によって、ミュージカルが目の前で繰り広げられているような感覚を覚えます。
ミュージカルを起源にした音楽CDは数有れど、音楽CDありきで、それを
ミュージカル(DVD)へと昇華したというケースはあまり聞きませんよね?
質云々の前に、このフロンティア精神溢れるチャレンジ自体に惹かれる部分もままあります。


で、内容自体の感想。
まぁ各所で言われていることなんだけど、万人には絶対薦められないし、
薦めるのに勇気がいります。なんつったって気味悪いですからコレw
この一枚のアルバムは完全に1つの世界として出来上がっていて
その世界は、愛憎と狂気に満ちています。なんつーか・・・エログロです!?
親子愛、兄弟愛、同性愛、略奪愛、姉妹愛、愛故の復讐、このどれもが歪です。
これを薦めると「コイツ大丈夫なのか・・・!?」
などと思われても仕方が無いくらい過激
です。
そんなわけで、その過激で練りこまれた歌詞にも引き込まれます。
細かい内容はクリックして続きを読んでいただければ。(ネタバレ回避)


・・・しかし多聞に漏れず、謎に満ち溢れ、謎を残す作品群は
一部の人の興味を強烈に惹きつける魅力を放っているものです。
人というのは、それが人生に於いて、得か、そうでないかに関わらず
唯ただ、考えるという行為が好きなのでしょうね。
そんな不思議大好きっ子には、太鼓判でもってオススメしたい1枚であります。



Elysion~楽園幻想物語組曲~に含まれる曲は
楽園(Elysion)サイドと、奈落(ABYSS)サイドの2つに大別されます。
これはジャケット、歌詞カードのデザインからも一目瞭然で
楽園サイドは白いページ、奈落サイドは黒いページ。
さらに楽園と奈落は逆さまの関係になっていて、歌詞カードをひっくり返す必要が。
こういう凝った造りは大好きです。

楽園サイドは今日聴いた限りでは、物語全体の鍵となる話が多く盛り込まれています。
本編と言いましょうか、本筋と言いましょうか、真ん中に一本通っている軸です。
簡潔に今日分の所見を大雑把に書きますけども(以下は、ほぼ私の妄念)

起源はラフレンツェが掟を破り、呪われるところから始まる。
この呪いは時空の概念を一切無視し、選ばれてしまった人間が
愛ゆえに何かを犠牲にし、破滅への道を歩んでしまう。
そんな呪いなのではと解釈(ここらへん超大雑把)
まぁラフレンツェは掟を犠牲にし、彼を選んだわけだからね。
全ての曲は、罪を犯すという、この流れに沿っています。

また、もし呪いが上記の内容ではなく、ABYSS(仮面の男)を生み出したという呪いならば
愛ゆえに何かを犠牲にするよう仕向けるのが仮面の男ABYSSなのでは、などなど
考え方を変えるとガンガンこんがらがって来るからワケワカラン!!!
正直、まだぜんぜん読み取れてません。

で、考察サイトを読みながらふと、疑問に感じたのが
エリスとエルの父親は存在するけれど、じゃあ母親って・・・?
母親はもしかしたら物語に深く関わらないかもしれないけれど
エリスを楽園そのものであると考えるならば、それを産んだ母親の
存在って実はかなりのキーパーソンなんじゃ?とか・・・
( ^ω^)わからなくなってきたお

んで、奈落サイド。Ark,Baroque,Yield,Sacrifice,StarDust
と、全5曲から成っているのですが、CD内には
"挟み込まれた4つのエルに惑わされず垂直に落ちればそこはABYSS"
というナレーションがあります。奈落サイドの曲名だけに注目して
その頭文字をみれば、すぐに判るとは思うんですけどね、色でさらに見やすいし。
こういう仕掛けも率直に楽しいなと感じます。大好きです。
この5曲は時系列がまったく違う時空での出来事なのですが、全てのストーリーで
仮面の男が登場します。エリス(楽園)を求め、彷徨っているわけですね。
奈落サイドは1曲完結で考えても問題無いんじゃないかなとおもっとります。

て、てか時間無いからとりあえず今日はこの辺で(;゚д゚)b
by syusyutrain | 2006-05-22 03:10 | 今日の出来事